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2009年10月27日

ビスコッティー ディ プラート(カントゥッチーニ)

イタリアのお土産や物産展の時に
箱に入って
「カントゥッチ(カントゥッチーニ)」
の名前で売られているアーモンドクッキーを
ご存知の方も多いと思います。

このクッキーのルーツは
フィレンツェの衛星都市プラート(Prato)という町にあります。
1858年にアントニオ・マッテイという人が製造し
リカゾリ通り22番地で販売を開始した・・・
とかなり具体的な記録があるようです。
ビスコッティー ディ プラートが正式の名前です。

ビスコッティー ディ プラート(カントゥッチーニ)

今日焼いたものは、私が何回目かにフィレンツェを訪れた時、師匠のピエロ・ジャンナッチーニ氏がご自宅にて、特別に私にだけ教えてくださったレシピです。

その時、師は、ボロボロの小さな分厚いノートを宝物のように取り出して、そこから材料の配合などをいちいち確認しながら教えてくださったのです。

後から奥様が「あのノートはね、彼が料理の勉強を始めたばかりの12,3才の頃に記録したものなのよ。私にも触らせないの。セツコは特別みたいよ」とこっそり教えてくださいました。

この2年後に、ピエロ師がまさか突然の脳溢血で天に召されることになろうとは思いもしないことでした。

といういきさつで、このレシピは生徒さんには伝授しないことにしています。
私の宝物です。
同じビスコッティでも、たくさんの一般的なレシピがありますので教室ではそちらを使います。

ビスコッティー ディ プラート(カントゥッチーニ) ビスコッティー ディ プラート(カントゥッチーニ)












さて、ビスコッティとは bis(2回)+cotto(焼かれた)という意味。
文字通り、1回ナマコ型に焼いてから(写真を忘れました)
熱いうちに一片ずつに切り分け再度焼きます。
ビスケットの語源です。

カントゥッチ(カントゥッチーニ)は、チーズやパンのかけらの意。

イタリアではヴィン・サント(聖なるワイン)という甘口のお酒に添えたり、浸したりしていただきます。


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この記事へのコメント
お、おいしそう!
いいなぁ、きっと匂いも香ばしいんでしょうね。
Posted by ごん(はあと)ごん(はあと) at 2009年10月27日 05:08
2年近いブラジル生活で覚えた片言のポルトガル語。
ラテン語の基礎の基礎になっていると聞かされました。

帰ってきて聞くスペオン後はもちろんですが、イタリヤやフランス語が同じ系統、映画やTVを見ていて理解できることもあるのです。

ビスケットをビスコイトといっていたのですが、今日のその先をもっと詳しく知ることができました。

それにしても、相変わらず美味しそうですね。
私は甘味の強いお酒は得手ではないのですが、これならいけそうですね。

でも、イタリアンローストのコーヒーと食べてみたいです。
Posted by ガチマイおばさん at 2009年10月27日 06:13
いつも、ありがとうございます。

以前、サンパウロに在住していた高校時代の友人と、イタリアで落ち合って旅行したことがありました。
彼女はどこに行ってもポルトガル語・・・相手はもちろんイタリア語。
きちんと会話が成り立っていました。
私の怪しいイタ語よりずっと・・・です。
語源が同じものはいっぱいあると思います。
ビスコッティのビスはラテン語で再びの意。
音楽用語(一部分の繰り返しの指示)にも使います。

エスプレッソと一緒にぜひご馳走したいです。
お話もうかがいたいです。
那覇方面にお出での節はご一報ください。(2,3日前にね^^)
098-889-3603平田です。
那覇インター、南風原インターのどちらからも近いです。

ポルトガル語はラテン語の基礎・・・・・「ん?」
ウィキペディアに、ポルトガル語は、俗ラテン語から発展して形成されたロマンス語とありました。
Posted by Viva Raccolta ! !Viva Raccolta ! ! at 2009年10月27日 22:14
ごん(はあと)様

ご訪問ありがとうございます。
こういうコメントをいただくのがとても嬉しいです。

また、作ろう!!という気になりますもの。
レモンピールとリキュール(ストレーガ=魔女の意)の香りが
大人っぽくておいしいですよ。

コメントを先にいただいたのに、ご返事が後になってゴメンナサイ。
失礼しました。
Posted by Viva Raccolta ! !Viva Raccolta ! ! at 2009年10月27日 22:20
ありがとうございます。
あたたかいコメントに感謝です。
電話番号まで書いて下さり、ちょっと心配ですが、素敵な料理を教えているなら、皆さんが知りたい電話番号で、逆にいいのかもしれませんね。

是非伺いたいのですが、このところ毎日仕事に追われ疲れ気味です。
今日も早朝から那覇で講師をして、明日は伊平屋というスケジュール、こんな状態がこのところ続いています。
何時かぜひお目にかかりたいです。
名護へもお見えになる機会があれば、今度はコメントではなくメールで連絡ください。
Posted by ガチマイおばさんガチマイおばさん at 2009年10月27日 22:41
 
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