ラッコルタ・イタリア料理工房

　　　　　　　　　　　　　　人は、その人が食べるものそのものである



アピキウスの料理帖についての説明は別の機会にと思いますが、最短で説明すれば「２０００年前の古代ローマ時代の貴族の宴席料理のレシピ集」です。
本格的にイタリア料理を勉強したものであれば知っているのが当然・・といった類の重要文献です。
上記の本は、著者が「アピキウスの料理帖」の内容も紹介しながら、古代ローマ世界を、食という観点から捉えて書いたエッセー集です。

前置きが長くなりました。
先日、近くのスーパーのレジにて。

私の前に並んでいたのは５、６才位までの子供３人を連　　れた２０代前半とおぼしき若夫婦。
人様の買い物をチェックする趣味は毛頭ない私ですが、　　いやでも目に入ってきた情景にかなりのショックを受け
ました。

大量のカップラーメン、レトルト食品、袋菓子（揚げ菓子中心）、　コーラの大瓶・・・などなど・・・生鮮物はキャベツがあるのみ。

その前日、テレビで「アメリカのトウモロコシが及ぼす食肉そして人体への弊害」そして中でも「トウモロコシ甘味料を使ったコーラの人体への害」についての赤裸々なドキュメントを見て、相当なショックを受けた矢先だったので余計に衝撃が大きかったです。

ただ、一番の問題は、このような話に耳を傾ける人達は「すでに問題意識が高い」のであって、本当に聞いて（あるいは読んで）欲しい人達は「全く関心がないか無知である」ことにあると思います。

何とかしなければ・・・何ができるのか・・・
問題提起するだけで無力感が増すばかりの一週間でした。