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2013年05月19日

研究クラスで “ライスコロッケ”

先日のブログでは
出来上がり写真だけだった“シチリアのライスコロッケ”
今日は途中の作業の写真も入れながらUpしましょう。


       17日(金)夜の研究クラスです。
       このクラスは、以前 “ローマのライスコロッケ”を作ったことがあります。
       違いは後述します。

       まずは、コロッケの芯に詰めるミートソース作りから始めます。
       煮詰めるのにちょっと時間がかかります。
       特徴は、仔牛肉と鶏のレバーが入ること・・・ただし仔牛肉の代わりに牛の赤身を使いました。

研究クラスで “ライスコロッケ”



       肝心のライスは
       シチリアでは、バター、ペコリーノチーズ(羊の硬質チーズ)
       サフラン、その他を加えながら、鍋で煮ていきます。
       原書に書いてある通りに再現するのがベストではありますが、そうした場合
       「ここでは出来ても家に帰ってから一人で作る自信がない。」と生徒さん。

       そこで、もっと簡単に出来てほとんど変わらない仕上がりになるには・・・・・
       と考えた結果、炊飯器を使うことにしました。

       米は洗わない!(イタリアの常識です。)
       水は多少多めに!

       炊き上がった米が熱々の内にバットに広げ、バターとパルミジャーノすりおろし、
       熱湯に浸したサフランと塩少々を丁寧に混ぜこみました。
       香りのよい、黄色いサフランライスができました。

       冷めたところで、用意したミートソースを詰めておにぎりの要領で形作ります。

研究クラスで “ライスコロッケ”研究クラスで “ライスコロッケ”









       この日はメンバーにレバーが苦手な方がいらっしゃったので
       私のアイデアでミートソース以外のものも作りました。

       区別するためにミートソース入りは“梨型”に
       もう一つは“オレンジ型”にして
       特製パン粉をしっかりつけて、色よく揚げました。

研究クラスで “ライスコロッケ”



       サフランの香りが独特でとても美味しくできました。

研究クラスで “ライスコロッケ”




       さて、ライスコロッケについての考察は、書き始めると何頁にも及びます。
       地域によって、いろいろなバージョンがあります。
       家庭によっても様々でしょう。

       私がイタリアで購入した「食物図解大百科辞典」には

       Arancini di riso=ライスコロッケの発祥はシチリアである。
       現在では中部南イタリアに伝わり、
       ナポリ、とりわけローマでさかんに作られている・・・との記述があります。


       そして他の地域に広がるごとに少しずつ内容が変わっていったようです。

     大別すると       
       シチリア→「Arancini / アランチーニ」
             語源は小オレンジという意味ですが転じてライスコロッケの総称になっています。  
             ある程度の大きさがあります。
             ライスにはサフランが入り、中心に前述のミートソースが入ります。
             地域により、洋梨の形に作ります。
             
             人が大勢集まる時によく作られるようです。
             先日、テレビで観た刑事ドラマ「シチリアの人情刑事モンタルバーノ」の中で
             容疑者の母親が、年越しの親戚の集まりで沢山作っていました。

             実は、これを観て私が急に食べたくなったので、教室で取り上げた・・・と
             いう訳ですあかんべー

       ナポリ → 大きさは小さくピンポン玉位。ライスの中に具が直接混ぜ込まれると
             記憶しています。
             20年ほど以前に、ナポリ出身の女性と一緒に作ったことを思い出しました。

       ローマ →「Suppli al telefono(電話ふうスップリ)」といい、中心に他の具と一緒に
             モッツァレーラチーズが入ります。
 
             Suppliとは、フランス語のSurprise(驚き)のイタリア語訛りが語源で
             中に思いがけないもの(モッツァレッラ)が入っていることから
             きていると言われる。出典ウィキペディア百科事典
             

             二つに割ると、チーズが糸を引くので糸電話=電話ふうと言われる所以です。
             ライスにサフランは入りません。             
             ローマの街角で屋台などで揚げたてを売っています。


       下の写真はコロッケではなくて本物のオレンジです。
       メンバーのM氏が徳島のお知り合いから送られてきたので・・・と
       御持参くださいました。

       ♪ 小夏みかん

研究クラスで “ライスコロッケ”

       爽やかな酸味に
       上品な甘さが広がって
       ジューシーで
       とても美味しいです。

       ゴチソウ様でした。










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Posted by Viva Raccolta ! ! at 01:44│Comments(2)教室情報
この記事へのコメント
このミカン、日向夏の系統なのでリンゴの皮を剥くようにして食べると、もっと美味しいですよ !
Posted by ガチマイおばさんガチマイおばさん at 2013年05月21日 12:41
私もそんな気が(日向夏の親戚かな?)していました。

後少し残っているので、明日はリンゴスタイルに剥いてみますね^^

教えていただいてありがとうございます。
Posted by Viva Raccolta ! !Viva Raccolta ! ! at 2013年05月21日 22:36
 
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