2009年10月20日
ホタテのグラタン2・・1の続き
前回、ホタテのグラタンの続きです。
1891年 「La scienza in cucina e l'arte di mannguare bene―美食の技と料理の教養」
というイタリア人の財産の一つともいえる重要な本が出版されました。
著者は「Pellegrino Artusi ペッレグリーノ アルトゥージ」氏
氏はイタリア料理史上重要な人物ですが料理人ではありません。
1891年 「La scienza in cucina e l'arte di mannguare bene―美食の技と料理の教養」
というイタリア人の財産の一つともいえる重要な本が出版されました。
著者は「Pellegrino Artusi ペッレグリーノ アルトゥージ」氏
氏はイタリア料理史上重要な人物ですが料理人ではありません。
そしてこの本は現在でも版を重ねています。一家に一冊、台所のバイブルとして祖母から母に、そして娘にと代々受け継がれていくといった性格の書籍です。
私の友人(ナポリ人の女性)は、茶色の表紙も中の頁もボロボロになった本を「おばあちゃんの本よ」と自慢して見せてくれました。
私の手元にあるのは1974年出版の物です。
新品を購入して、写真でご覧のようにボロボロにしたのは私です。
私の次は、次女の物になるでしょう。
新品を購入して、写真でご覧のようにボロボロにしたのは私です。
私の次は、次女の物になるでしょう。
内容は
トスカーナを中心とした地方の家庭料理790種が掲載されています。
そして、この本の真価は、
単にレシピの羅列ではなく、
それぞれの料理にまつわる様々なエピソードが、
著者の個性たっぷりな語り口で記述されていることにあります。
120年前の、当時の社会情勢を知る上でも貴重な文献となっています。
今回調理したホタテの料理はこの本の
第478番 Conchiglie Ripiene 「貝の詰め物」です。
調理はほぼ原書通り。
題名はわかりやすく「ホタテのグラタン」に変えました。
以下の写真は、1991年に、初版出版から100年経ったことを記念して出版された「アルトゥージ関連の書籍」の中の1冊です。
栄養学的な考察がなされていて大変興味深いものです。
恩師よりプレゼントしていただいたものです。
個人的には「字が大きい」のがうれしいです。ゴメンナサイ
次回は、今回みたいな話でなく「ホタテ貝」の別の顔?をお話ししましょう。
Posted by Viva Raccolta ! ! at 23:08│Comments(2)
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この記事へのコメント
私の知る限り、日本には代々受け継がれていく料理本なんて、聞いたことがありません。
紹介の本、わたしもほしいのですが、何せイタリア版では・・・
Viva Raccolta さん
翻訳本出したらいかがですか ?
料理ができる人でないと翻訳も難しいと思いますよ !
料理本を出すのがいかに難しいか、経験した私が軽々ということではないようです。
でも、期待したいです。
紹介の本、わたしもほしいのですが、何せイタリア版では・・・
Viva Raccolta さん
翻訳本出したらいかがですか ?
料理ができる人でないと翻訳も難しいと思いますよ !
料理本を出すのがいかに難しいか、経験した私が軽々ということではないようです。
でも、期待したいです。
Posted by がちまいおばさん at 2009年10月21日 05:18
ありがとうございます。
翻訳については、レシピ部分はさほどではないのですが、著者のうんちくの部分がとても難しいです。
そもそも120年前の文章であること。
著者がかなり高年齢になって執筆した・・・などから文章の作りが簡単ではないこと。
(最初の出版が70才。その後再販(改定も含め)を14版重ね、亡くなったのが1911年90才という次第)
それに、この本についてはイタリアンを専門にしている多くの人々の思いいれが強く、翻訳を本職としている人達もたくさんおいでですし、出版社の問題もあります。
私ごときが出る幕ではありません。
私は自分が学べればそれでよし・・・と満足することにしています。
文法の難しいのは、我が夫に聞けばけっこう「ひつこく」教えてくれますし^^
翻訳については、レシピ部分はさほどではないのですが、著者のうんちくの部分がとても難しいです。
そもそも120年前の文章であること。
著者がかなり高年齢になって執筆した・・・などから文章の作りが簡単ではないこと。
(最初の出版が70才。その後再販(改定も含め)を14版重ね、亡くなったのが1911年90才という次第)
それに、この本についてはイタリアンを専門にしている多くの人々の思いいれが強く、翻訳を本職としている人達もたくさんおいでですし、出版社の問題もあります。
私ごときが出る幕ではありません。
私は自分が学べればそれでよし・・・と満足することにしています。
文法の難しいのは、我が夫に聞けばけっこう「ひつこく」教えてくれますし^^
Posted by Viva Raccolta ! ! at 2009年10月21日 20:58